2 「ふ、ぁ……お、俺が言うまで、イかせないんじゃなかったんですか……」 「うっせー、情けなく喘いどいて……」 「シノさんだって、俺の舐めて勃起してる変態じゃないですか」 「その変態にイかせられてるお前だよ」 振り返ったシノの顔は、見たことがないほどにエロかった。 欲情してる、ってのがモロにわかる具合にエロい。 薄く開いた唇から、間隔が狭くなった息が漏れている。 ライブで感じていたあのエロさとは全く違う、もっと直接的な感じ。 「変態、ですか」 「あぁ、プライドもクソも捨てて男に媚売って、チンコ勃起させてケツ穴引くつかせてる変態だよ」 「おしりの穴、ひくついてるんですか?」 「見れば?」 隙間からは到底みえない。 少しだけめくってみれば、シノが見やすいように、尻を左右に引っ張った。 シノは腕という支えがなくしたからか、上半身を俺の下腹部あたりに預けるように倒れた。 ズシン、と重みを感じる。 釘付けになっていた目線の先には、見やすくなったシノの後ろの穴が現れる。 「どう?突っ込みてぇだろ?」 「っ、」 「ちんこでかくなった。元気だなーさすが若い。心と裏腹に体は素直ーってな。悔しいだろ?」 「悔しい?」 ひくっと収縮して、次にはじわぁっと弛緩して。奥まで見えそうなのにまた、きゅっと窄まる。 それに思わず包まれるのを想像して、ちんこが疼いた。 ぶるりと震えれば、シノがくっくっと笑う。 「こんなクズに好きなようにされてんだぜ、お前」 トーンが、落ちる。 けれどやっぱり、シノ自身はそれに気づいてないようで、そのまま何かをしている。 さっきから思っていたんだけど、どうしてそんなにたまに悲しそうな顔をするんだろう。 どうしてそんなに、全てどうでもいいって感じで自分を卑下するんだろう。 「く、ずって」 「まぁ、好きなだけ馬鹿にしろよ。でも馬鹿にするだけで帰るなんて言うなよ、そんなん俺馬鹿にされ損だわ。もっと俺の落ちぶれた姿たーんとみて憐れんでってくれよ。『他人の不幸は蜜の味』だろ?」 精液と金、搾り取れるだけ搾り取ってやるよ。 シノが付け足した言葉には、あまり意味はないように感じた。 |