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「どうしてブルーバスターのCDが?」

「え?……あ、あぁ、出しっぱなしだった……」


完全に忘れていたのか、隼也は急いでそのローテーブルの付近に行くと、CDをかき集めてCDが元あったらしいところに片付けた。


「どうしてあるのか気になったんだけど」

「……それは、」

「だって年代違うよね?それ、俺が高校生の時のだもん。今ならさ……ダスティーとか、メルレックとか。クロップドクリュー?……最近のわかんないや」

「……俺も分かんないっすよ。ていうかめっちゃ知ってるじゃないっすか。俺わかんないっすよ、あんまり音楽聞かないっすから」

「じゃあどうしてブルーバスターは知ってるの?」


隼也が、答え辛そうに唸る。
そんな隼也を見るのは初めてで、面白くなってきてしまう。


「なんでだよ?」


ニヤニヤを抑えられずに問いかけてみたら、隼也は俺をしっかりと見つめた。
そしてゆっくりと俺に近づいてきた。


「早川さんが聞くから……っすよ」

「え?」

「だから、遥幸さんが好きって聞いたから、聞いてるんすよ」


お前ちょっと顔赤くない?
そう思った瞬間、俺の体にはぞぞぞっと鳥肌が立った。


うそだろ。


なにか良くないことが起こりそうな気がする。