5 ぎょっと目を開く俺をよそに、シノはニヤニヤと笑ったまま俺の腕を掴むと引っ張った。 「シ、シノ……さん!!」 「案外気持ちいいかもしれないだろ?俺もしたことねーからわかんねんけど」 「腕痛いよ!!」 「痛い?男が弱音はいてんじゃねぇ」 「痛いものは痛いから!!」 ガッと引っ張られた腕。 その勢いで俺の体が傾く。 かと思ったらシノは「立て」と俺に命令してきた。 「シノさん……ッ」 「なに怖がってんだよ」 「怖がってはないです!!」 「じゃあ立てよ」 「だって……」 「あ?」 喉仏にちんこ擦り付ける? なにそれ、なにそれ。 意味わかんないし、そんなこと強要するこの人もかなり変態? もうむり、意味わかんない。 俺の目はシノの喉仏をジィっと捉える。 体格の割には主張しているそれ。 シノは俺が見ているのがわかったのか、少し顎を上げてごくっと生唾を飲み込んで見せた。 見せつけるようなその仕草に、俺はドキッとしてしまう。 だって、ずるい。 好きってわかってて、そんな、こと、するなんて。 煽られる、どんどんこの人のペースに載せられてってる。 「う、ぅ……」 「ほぉら、やってみろって、じゃねーとしゃぶるぞ」 「意味わかんないですって……」 「つか、お前はいつまで履いてんだ、ほら」 「っあ!!ちょ?!」 シノがぐいっと俺の下着のゴムを引っ張ったせいで、立ち上がっていた俺のは表に露になってしまう。 恥ずかしがることでもないのに何故か恥ずかしくて、慌てて隠したら、シノはまた何が面白いのかというように吹き出した。 「何笑ってるんですか」 「ん?いや、普通笑うだろ。何恥ずかしがってんだよ。童貞かよ」 「うっ、うるさいなぁ?!」 「おらおらその調子だ。」 はははっと笑いながら、シノが俺に近づいてくる。 そして、少し膝立ちになると、俺の方を見上げるようにして、喉仏を強調させた。 「ん、俺もここで扱いたことねーから分かんねーけど。」 「シ、……っ、あ……」 ん、と言う声と共にシノが俺のそれにぐっと喉を近づけた。 |