2 要らなくなった紙をまとめて縛ったり、機密書類をシュレッダーにかけたり。 してることは多分ただの雑用係。 俺はそれをしながら早川さんを待つことにした。 「おはようございます」 「いで!!」 出入口付近でちょっと片付けをしていた時だった。突然ドアが開いて、ゴチっと音がする。 おでこを開いたドアにぶつけてしまった。 すごく痛い。 俺はそこをさすりながら、「もぉおお」と声を出す。 ドアの向こうから入ってきたのは早川さんだった。 「あぁ、おはよう小早川くん。仕事デスクの上置いといたから頼むよ」 「はい」 ビシリと決まったスーツで俺を無視して入っていく早川さん。 え、まじか。 なんて思いながらその姿を目で追う。 「早川さん!おはようございます!」 「うん。おはよ」 早川さんは調子が悪いのか、俺の挨拶に小さい声で応えるとデスクに座ってしまった。 |