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「手ェ、震えてんだよ。」


やっと笑い終わったシノが、目尻に涙を溜めている。

どこにそんなに笑うとこがあったんだ?

俺は下着のゴムのとこに指をかけたまま、シノを見つめる。


するとシノは、口元に手を当てて、残っていた笑い声を吐き出すようにもうもう一度ふはっと笑った。


「そんなに手、震えてました?」

「あぁ、震えてた。なに?緊張?」


わざと腰をひねって、ずいっと俺の方に体を近づけてくる。

それってきっと、女の人がすること。
女の人がしたら、きっと胸が強調されてから、クビレが際立つんだ。


「なぁ、ハル」

「はい?」

「反応してたぜ?」

「へ……っ?!」

「ぴくぴくしてた。えっろいなー?」


にぃいっと笑ったシノは、俺を見つめて人差し指を俺の顔の前に突き出す。



何かと思えばその指は


「ちょ、ちょっあ、シノ、あっ」

「おー……お前早いな?」


その指で先端をぐりぐりとし始める。

そのせいで俺のソレからはじんわりと先走りが滲んで下着の生地に映っていく。

ぐり、ぐりぐり。

それがまた絶妙な加減で、気持ちいい……痛い?……きもち、


「シノ、さ……!」


ポッポッと体が火照る。
そろそろやめてくれと言おうとしたとき、シノの手はぱっと離れた。


「シノさん?」

「え?もっとして欲しかった?」

「いやいやいや!!!!」


付いちまったなー。
なんて人差し指を眺めるシノさんに、俺は一人でブンブンと手のひらを振る。

しかし、シノは次にすっかり臨戦態勢の俺のそれをまたじいっと見つめてきた。

こ、今度は……なんだ。


「何考えてます?」

「ん?これさーここに擦りつけてみるか。穴ねーけど、そんな好きなら気持ちいいんじゃねぇ?」

「はぁ?!」


驚くのも無理はない、シノは自分の喉仏を指差してまたニンマリと笑っていた。