1 考えれば考えるほど、会いたくなる。 これが愛おしいって感覚なんだろう。 あの顔を見て、声を聞いて、話したい。 サラサラの髪の毛に触りたい。 少し体温の低いあの体に触れたい。 時計を見たら、いつの間にか時間は午前4時だった。 ヤバイ後一時間たったら、用意をしなきゃいけない。 今から寝てもどうせ寝れないから、もうこのまま起きていよう。 そう思った時だった。 ブーブーッと今まで鳴らなかった携帯が音を立てて、メールの受信を知らせる。 俺は思わずびっくりして、体が飛び跳ねるのを感じる。 び、びっくりした、本当に。 慌てて脇にあったスマホに目を移して、確認する。 差出人は『志乃さん』。 え?志乃さん? どうしたんだろうこんな時間に。 きっといつもなら寝ている時間だろうに。 ドキドキしながら、でも、連絡が来たことが嬉しくて、俺は顔が緩むのを感じる。 ぱっちりと覚めてしまった頭を感じながら、俺はメールを開いた。 そして上から順々に辿っていく。 そして、本文を見ると、そこには一言。 『腹が減った。』 と、記されていた。 |