9





パンッパンッと響く音と、痛くなくなってきた穴。
ゴリゴリと良いところを突かれる度に、ナカがきゅんきゅんして、男のものを締め付ける。


「はぁ、あぁ、あ……」

「淫乱だなぁ、志乃」

「っん、ぁ、あぁ、っあ」


きもち、いい。
だいぶスムーズになった動きと共に、奥が突かれる度に快感を拾い出す。
何も見えないせいで、余計に感じてしまっている。これなら淫乱と言われても仕方ないかもしれない。
あぁ、前立腺を掻いて、奥までずっぽりハメてくれたら、すっげー気持ちいいだろうなぁ。


「っは、ぁん、あ……っく、ふぅ」

「志乃、足りないんでしょ?善がってみてよ。得意だろ?」

「得意、って」

「善がってどこをどうして欲しいか言ってみなよ。聞いててあげるからさぁ」

「は、ぁ、……あ……。」


慣れというのは怖い。
いつだって思う。
男の動きは緩くなって、入口をちゅぷちゅぷと焦らすような抽挿に切り替えてくる。
さっきまであんなに痛かったそこは、自分でもわかる程にソレに吸い付いて、中へ来いと誘っていだしていた。

焦れったい、焦れったくて、たまんない。
焦らさないで、むずむずとする奥に。
突っ込んで。


「っうぅう!!!」


揺れる腰を押し付けようとしたら、思い切り尻を叩かれた。
パシンッという破裂音が部屋に響いて、俺は痛みと音からその動作をやめた。


「誰が動いていいって言った?僕は口しか動かしていいって言ってないよ」

「は、ぁ、……言っても、してくんないじゃないですか、」

「ん?」

「俺だって、気持ちよくなりたい、……イイとこゴリゴリして奥をガンガン突いて欲しい、乳首もぎゅうって、抓って」

「あはは、上手いじゃないか」


拘束された腕を動かすと、ガシャガシャと鎖が音を立てる。
はぁ、と息を吐いて、俺は言いようのない嫌悪感に目を細めた。