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まっ、てくれ。
マジか……!!

俺の手はシノの誘導ということもあるけど、ずるっとニットのなかに潜った。

中はあったかくて、思わずぎょっとしてしまう。


「そうか、23かー……」


シノが、俺の手首、腕……と持つところがずれる度に、俺の手はニットの中へと潜っていく。
俺はシノの言葉にこくこくと頷きながら、手を必死に出そうとする。
けれどシノは、俺を見ながらニヤニヤと笑うだけ。

俺にその気は無い。
ましてや、シノと、なんて。
いくら綺麗な顔をしていたって、シノは男だぞ?!


「俺らの世代ってこと?高校生?」

「え?」

「もしかしなくても俺のファン?」


にぃっと悪い笑みを浮かべたシノが、俺に顔を近づける。
瞬間揺れた髪の毛から、ふんわりと男らしい匂いに合わさって甘い匂いがした。
何故か視界がグラっと揺れる。

そして次の瞬間……