3 むちゅ、と押し付けられた。 思わず目を見開いたら、目の前が廃れた金でいっぱいになる。 唇、柔らかい……。 そう思っていたら、 「ん、う……?!」 唇に何か冷たいものが当たった。 そしてそのままぐりぐりと舌を押し付けられる。 思わず唇を開いてしまえば…… 「っ、んぁ……うっ」 何かが口の中にとろとろと流れてくる。 その液体が口の上を滑ったとき、分かる。 あ、これ……ウイスキー……だ。 さっきこの人が口に入れたやつ……。 結構な量があるようで、そのまま液体は俺の口の中に流れてくる。 顎をくいっと少し上に上げられれば、喉が開いてそのまま液体が喉を通っていく。 「っぷは!!っン、げ、ほ!!げほ!!ちょ、と!」 「いーぃ飲みっぷりだなァ??これもーらい」 やがて、口の中のものがなくなったのか、シノが口を離す。 口角から溢れて出ていった液体を拭って、思わずシノを睨めば、シノはまたニヤニヤしながら俺の薄まったハイボールを一気に胃に流し込んだ。 |