5 ズレてるのはわかってる。 ズレてしまってるのはわかってる。 「ほんとにあなたは煽るのが上手ですね」 そう言われて、思わず喉を鳴らした。 ゆっくりとハルが体を起こして、俺をゆっくりと抱きしめた。 「ここ、ベッドは無いんですか。体を痛めそう。」 「俺が下なんだから、別にいいだろ」 「志乃さんの体が痛そうなのが俺は嫌なんですよ」 そして、そのまま俺を押し倒す。 ゆっくり、ゆっくり背中に手を添えながら。 もっとがっつけばいいのに。 俺とお前の間にまだ距離がある感じがたまらなくいじらしい。 「そんなん気にしなくていーから」 「気にします。痛いの見るの嫌って前言ったでしょ」 「俺の痛さをこらえる顔もなかなかイイって聞くぜ?」 「……あのねぇ、ほかのお客さんの話はタブーでしょう、志乃さん。」 「ヤキモチか?」 妬け。妬け。 もっともっと俺に夢中になれ。 俺のことだけしか考えられなくなれ。 「めんどくさいからやめてとか言わないで。体重ねたらそれだけ想いも傾くんだから」 「はは、それって俺のこと好きってこと?うれしーねーハルちゃん」 「……ちゃんはやめてください。」 上に乗るハルのベルトを抜き取ってそのままズボンを脱がせる。 下着の中に手を突っ込んで触ったら、ちょっとヌルヌルしてた。 「志乃さんどうしたの」 「あ?」 「萎えてるから……やっぱ、背中痛いとか」 あ、俺萎えてたんだ。 とか思う。 なんか頭ぐるぐるしてきてわかんねぇ。 触られたら、シようとおもったら勃つはずなのにおかしいな。 熱い、ちんこ。 そのままにゅるにゅると上下に擦る。 俺の顔をのぞき込んできたハルに、ゆるく首を振った。 |