恋人採点

・遠征選抜試験に参加してた夢主とそれを採点してた風間さん
・採点内訳は試験終わりに教えてもらえる設定


「ちょっとー!! 風間さん〜!」
「なんだ」
「なんだ、じゃなくって! なんで私の採点マイナスばっかなんですか!」
「なまえがマイナスなことばかりするからだ」
「どこがですか! 自分なりに一生懸命頑張ったのに」
「その頑張りが空回っている時があった。それはなまえも自覚しているだろう」
「そりゃまぁ……納得の採点だとは思いますけど、」
「そういうことだ」
「いやでもですよ? にしてもですよ! 他の人より採点厳しめじゃないですか?」
「では“自分の恋人だから甘めにしろ”ということか?」
「そういう訳でもないですけど……」
「そんなことをしたらなまえに対する他の者の採点も正当性を失うだろうな」
「……風間さんの言いたいことは分かるし、端から風間さんが“恋人採点”なんてしないってことも分かってますけど、」
「ならこの話は終わりだ」
「いやまだ終わりません」
「……なんだ。今日はやけに食い下がるな。もしかして寂しかったのか?」
「さみしっ……いやまぁ寂しかったですよ? そりゃ。ずっと会えなかったですし。はい。……いや違くて」
「騒がしいヤツだな」
「してるんですよ、恋人採点」
「たった今言ったことと真逆のことを言っているぞ」
「逆にね、逆に。風間さんの思いやりは嬉しいんですけど、その気持ちが逆に厳しめの採点になっちゃってるんじゃないかな〜? と思うわけです。だって私に対するプラス“料理の手際だけは良い”だけですよ? なんですか“だけは”って。もっと他に褒める場所あったでじょう。“寝起きの顔が可愛い”とか」
「自分の寝起きの顔を可愛いと思っているのか」
「思ってないですけども! なんならこの世で1番見せたくねぇですよ」
「なまえ、お前やっぱり疲れてるんじゃないか? 様子がおかしいぞ」
「久々の風間さんってことと、採点結果に不満なのとで確かにテンションはおかしいです」
「まぁ、そんななまえも可愛らしいが」
「……甘々採点じゃぁん」
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