「レン君にがくぽ?どうしたの?」
ものすごく嬉しそうな顔で走ってきた2人に、KAITOが不思議そうな目を向けた。MEIKOは隣で酔いつぶれて寝ている。
「カイト兄、やっと歌えるよ!」
「拙者たちが許可をとってきたでござる」
「え……ほんと?」
ぱあっ、とKAITOが嬉しそうな顔をした。それを見て、2人は心拍数を上昇させたのだった。
「ん?でも、許可って……?」
「ああ……KAITO殿を歌わせるのはマスターではなく、拙者たちでござる」
「うん!楽しみにしててよ!」
「――へぇ、面白そうだね」
「でしょ!?」
にっこりと笑うKAITOに、レンがテンションを上げる。
「じゃあ、よろしく」
こうして3人は、酔いつぶれたMEIKOを放置してマスターの部屋へ向かった。
「じゃあとりあえず、今までリンが歌った曲をちょっと変えて歌う?」
「うん、ありがとう」
レンがなにやら作業を始めると、がくぽはKAITOに声をかけた。
「KAITO殿、拙者、ずっとKAITO殿の歌声を聴きたいと思っていたのでござる」
「え、本当?僕も歌いたいって思ってたよ……がくぽとかレン君の歌も、聴きたいなあ」
「そうでござるか?」
「うん!」
がくぽがちょっとはにかんだ瞬間、レンが叫んだ。
「曲できたよー!兄さん、ほらコード!」
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