9
その瞳に、今は私だけが映っている。
その瞳が、私によって汚されていく。
そう考えるだけで、私はたまらなく――興奮する。
すっ、と手をはわせ、KAITOさんのズボンの中に手を入れる。細い肢体がびくんと震えた。
「……っ、もう、やめてください……何でこんなこと……するんですか……?」
涙目で訴えるKAITOさんを敢えて無視し、手を進めていく。内股を撫でると、KAITOさんは切なげに眉を寄せる。
「此処……いいんですか?」
そう問うと、KAITOさんは首を振って否定した。だがその仕草はあまりに弱々しく、説得力などまるでない。
細い内股を撫でるたび、KAITOさんは明らかに感じていた。
「強がらなくても、いいんですよ……私しか見ていないんですから」
「嫌だ――っ」
はっきりした拒絶の言葉。
私はすっと目を細めて、自分でも驚くほど冷たい声で言った。
「――喘ぐことしか、出来なくさせてあげますよ」
[ 9/36 ] [*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]