アイスクリームと君。3
「……兄さん?どうかした?」
「っ……」
上目遣いで問うと、兄さんが俺から視線を外して、照れた様に呟いた。
「……あーん、って……恋人みたい」
きゅぅぅぅん、と俺の胸が締め付けられた。兄さん超可愛い!
「兄さん可愛い……」
「……へ?」
自然と、俺は自分の顔を兄さんの顔に近付けていた。
「れ、レン君……!?」
兄さんが慌てている。でも嫌がってはないし、抵抗もしてない……いける。
「――っ!」
唇と唇が触れ合う。兄さんがぎゅっと目を瞑った。俺もそって目を閉じる。
「ん……、っ!?」
舌を差し込むと、兄さんの身体が驚いたようにびくんと跳ねた。兄さんの舌に俺の舌を絡めると、もう一度跳ねる。
「――、は、あっ……」
唇を話すと、兄さんが深く息を吸った。
「兄さん」
ずっと、この感情の名前が分からなかった。
でも今――やっと分かった気がするんだ。
俺は。
「兄さんが好きだ」
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