僕たちは朝まで、レンの部屋で2人っきりで過ごした。まぁ、「色々」したのである。
「KAITO、すごく可愛かったよ」
レンが意地悪そうに嘯く。僕なんかよりレンの方がよほど可愛いのに。……僕が「色々」される方だったのもあるだろうけど。
「……ねぇ、レン」
ベッドの上で向かい合いながら、僕はふと気になって口を開く。レンは「なに?」と目線で問いかけた。
「レン、気持ちよかった?」
「!?」
レンがとてもびっくりした顔をした。僕はじっと彼の瞳を見つめる。
「っ……KAITOって、そういうこと普通に言える人だったんだ……」
ごろん、とレンは転がって僕に背を向けた。その反応に、僕の胸は締め付けられたかのように苦しくなる。
「……幻滅……し、た?」
つい訪ねてしまう。するとレンは、慌てたようにこちらを向いた。
「してない、してないよ!俺KAITOのこと大す――」
そこまで言って、レンは顔を真っ赤にして口を両手で覆う。……なんか、意地悪したくなってきた。
「ん?なに、レン。もう一回言ってよ」
自然と口元に笑みを浮かべながら問う。レンは「……ばか」と呟いてから、きっと僕を見つめて言い放った。
「俺は!KAITOが大好きだから!そんなことじゃ幻滅なんてしないし!ていうかさっきのは恥ずかしかっただけだし!……分かってる、くせに……!」
そしてレンは、うーとかあーとか呻いて、僕にキスしてくる。
「ん……は、ぁ……っ……」
しながら、レンは僕の胸を弄りだした。こいつ……またやる気か!?
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