「あーおー!」
「ん?若じゃねぇですかい!それに昌浩じゃねぇか!」
「あっ青!おはよう!」
「おはよう!!」
「!、おはようございやす!」

青田坊は昌浩が青と呼んでいることに驚いたがうれしくなりニコニコしていた。

「青は何やってるの?」
「俺はちょっと朝の体操をしてるんです」

それを聞いたリクオは笑って

「ぼくもやる!」

と言いだした。

「じゃあ一緒にやりますかい?」
「うん!まさひろもやろ!」
「いいよ!」




「お、終わった〜」
「つかれた〜」

ただの体操と思い、見くびっていたが、間違いだった…。なんせあの“青”の“体操”だ。普通の体操よりもハードで子供の昌浩達にはきつかった。

「お疲れさんです」

ニコニコと笑顔を向けながらまたやりゃしょうね!”と言われ苦笑いを浮かべていると家の中から雪女が呼ぶ声が聞こえてきた。

「リクオ様〜、昌浩様〜、ご飯ですよ〜」
「「は〜い!!」」
「じゃあ、行こっか!」
「うん!あおもいこ!」
「はい!」





◇   ◆   ◇


昌浩と別れ、黒田坊に案内してもらい鯉伴の元にやってきたもっくん。

《鯉伴、いるか?》
「おう、入って来いよ」

中にいた鯉伴に招かれ、部屋に入って行った。

「お前さんは確か、昌浩と一緒にいた物の怪だな?」
《ああ、物の怪ではないがな》
「…で、俺に何のようだい?」
《一応、お前には俺の正体を話しておこうかと思ってな。》
「ほう……」

鯉伴の目は細まり緊張した空気が張り詰める。

「お前n「お前さんの正体か、わしにも教えてくれんか?」親父…」

突然会話に入ってきたぬらりひょん。誰にも気づかれずぬらりくらりと入ってくる。まさにぬらりひょん。

《ぬらりくらりと…さすがだな、ぬらりひょん。》
「まぁな…でわしも聞いてもいいかい?」
《ああ、まず、俺はこんな姿をしているが十二神将、闘将、騰蛇だ》
「「へぇ/ほぅ」」
「その姿も昌浩みたいに世界を渡った影響か?」
《いや、俺は向こうの世界から昌浩によって呼びだされているからな。そんな影響はない。この姿をしているのは神気を抑えるためだ。》
「なんでその姿じゃないと抑えれないんだ?」
《俺の神気は強すぎて本当の姿だと漏れてしまうんだ。そうなると特に子供など、人間に影響が出る。》
「昌浩は?」
《あいつは大丈夫だ。」
「すげぇな」
《まぁな》

緊張した空気は無くなり、穏やかな空気に戻って行った。

「さて、話も終わったことだし、朝飯食いにいくか。」
「そうじゃな」

それぞれ立ち上がり、食卓へと向かっていく。


《安倍晴明…か、無事に済むといいが…》

なにせ別世界と言っても同じ安倍晴明だ。晴明の強さは紅蓮が一番よく分かっている。

《やりにくいものだな……》

そう呟いて物の怪は昌浩の下へ戻って行った。


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