時は平安、かの有名な安倍清明の屋敷には緊張した空気が流れていた。
その原因は貴船の神様、高淤の神である。
それは、高淤の神のある一言から始まった。

「安倍の後継者よ、世界を渡ってみぬか?」
「えっ?!」
《貴船の神よ、それはどうゆうことだ?》
「ある世界に晴明が闇に落ちた世界があるのだが、そ奴が鵺となって世界を壊しそうになるのだが我々神は人間達のいざこざにはあまり関われぬ。だが無視することはできぬ状態でな、代わりにどうにかしてもらいたいのだ。」

そう言った高淤の神に清明が問いかける。

「ならば私でもいいのでは?なぜ昌浩に頼むのですか?」
「いくら世界が違えど同じ安倍晴明。同じ存在の者が出会えばそれだけで世界のバランスは危うくなる。しかし、昌浩はその世界には存在しない人物だからそこまで世界に影響は出ない。」

みんなは昌浩が存在していないことに驚きつつもどうするべきか悩んでいた。

「分かりました。」
《昌浩!》

突如言ったのは昌浩でみんなは驚いた顔で見ていた。

「世界が違うと言っても身内のことですし、私にしかできないことならやります。」
「すまない。礼を言う。」
《貴船の神、ならば俺も連れて行ってくれないか?》
「もっくん?!」

物の怪はすっと高淤の神を見上げて頼んだ。

《昌浩が行くなら俺も行って力になりたい》
「「「「「「「「「「「「私/俺/我も!」」」」」」」」」」」

ほかの十二神将達も名乗りを上げ、高淤の神を見た。

「ならばこれを」

そう言って渡されたのは12個の玉がついた首飾りで、いろいろな色が有った。

「これを持って名を呼んだらあちらの世界に十二神将を呼びだす事ができる。それとあち
らの世界はここよりも時代が進んでいるから気を付けろ。」
「分かりました。」

昌浩は首飾りをもらい、みんなの方へ振り向いた。

「行ってきます!」

そう言った途端、姿が消え、昌浩は世界を超えていった。







「頼んだぞ、安倍昌浩…」

back





人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -