空と大空


「笹川京子!俺と付き合ってください!!」

朝の通学時、校門前でパンツ一丁の男のマドンナへの告白。周りの人たちは呆気にとられ告白されたマドンナ―笹川京子―は悲鳴を上げて去っていった。

「これは…酷いな」

ついにこの日が来たかと思うと同時に目の前の光景に絶句する。あの時はすごく恥ずかしかったし絶対嫌われたとか悩んでたけどそんなもんじゃ済まないだろこれ。パンツ一丁で朝から告白って…ほんとよく俺京子ちゃんに嫌われなかったな。というか普通、猥褻罪で捕まるし雲雀さんに見つかったら噛み殺されるどころじゃない。
不可抗力とはいえこれは酷い。周りにも俺(綱吉)にも。

「あぁ…どうしよう。絶対嫌われたよこれ…」
「沢田」
「あ、天宮!?こ、これはそのっワザとなんかじゃ!!てかどうしよう!絶対嫌われたよ!!!」
「あー…どんまい。まぁ何とかなるよ…きっと」
「きっとって何!?きっとって!!むしろはっきり言ってもらった方がマシだよ!!」
「ごめんごめん、とりあえず服着ない?ほら、俺の体操服貸してやるから」

その格好はヤバいだろ。色々と…と言いながら体操服を差し出すと綱吉は自分の格好に気づき真っ青な顔を真っ赤に染めた。

「うわぁぁ!!なんだよこれ!?」
「気づいてなかったのか?とりあえず校門前はさすがに恥ずかしいから早く着ろって」
「う、うん。ありがとう天宮」
「どういたしまして」
「あ、そういえば借りてよかったの?」

体育の時困るんじゃ…?と心配そうに尋ねてくる。

「大丈夫。今日間違えて持ってきたから体育はないよ」
「そっか、よかった〜。じゃあ明日返すね」
「りょーかい」

綱吉が服を着たところでキーンコーンカーンコーンと予冷が鳴り響く。

「やべっ!チャイムなったよ。早く行こう!!」
「う、うん!」

校舎内へ入る途中雲雀さんとすれ違ったけど死ぬ気でスル―。朝から痛い思いはしたくないし。
教室に入ると綱吉はみんなにからかわれ持田先輩との勝負になるが死ぬ気で頑張れとしか言いようがない。
それにしてもあんなことしたのに仲良くしてくれた京子ちゃんってやっぱり天使だと改めて実感した。


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[mokuji]



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