どうしよう。
あなたを見るたびに目が追ってしまう。





その笑顔。



その態度。



その、声に。





ついつい姿を捜してしまうのは、私があなたのことを好きだから。

好きな人を目で追う気持ちは、恋してる人にはわかるはず。

いつだって、その人のことを見ていたいんだよね。



「……何見てんだよ、松浦」
「ん、いい男だなって」
「馬鹿言ってんじゃねぇよ」



そう言って、私の髪をかき混ぜる。
男性特有の節ばったそれは、優しく私の髪に触れる。



好きな人を目で追ってしまう。

それは、恋人になっても変わらない。

多分、将臣のことだから、気付いてるんだろうけれど。






「ったく、お前だけが見てるわけじゃねぇんだぜ」





そう言った将臣の言葉は、私の耳まで届かなかった。









傍から見たらモロバレだよな




2008.2.20