重なりあう時間 | ナノ
序章
零話
始まりはいつも私が生まれた時、祖母は泣いて私に謝ったらしい。
私が生まれて、なぜ泣いたのか。
なぜ、謝ったのか。
祖母が亡くなった今、
その理由は誰一人としてわからない。
そして物心つく前に、私は祖母の元へ引き取られた。
引き取られた後、祖母から何か大切なことを教わった。
教わったはず、だった。
だけど、その記憶は何故かない。
思い出そうとしても、靄がかかったように酷く曖昧で。
年が経つにつれて、自然とそれを思い出そうとはしなくなっていた。
私とは名字の違う二人の従兄弟と、隣に住んでる幼馴染みの女の子。
大好きな三人と一緒にいるのが好きだった。
それが壊されたのはあの日。
そう
あの、雨の日のことだった。
遂に始めちゃいました。遥か3連載。
最初から名前変換なくてすいません;
2006/12/01