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「おじゃましまぁーっす!」
……ん?

「どっわ!? 黄瀬……と黒子ォォォ!?」
玄関で野太い悲鳴が上がる。
今日は一体、何の日なのだろう。

「あれ、火神っち何でここに?」
「まさかとは思いますが……君、青峰君と同棲してたんですか」
「ちげーよ!! つかその前にルームシェアとか色々あるだろ!!」

「火神君て、男同士でペアリングしている人だったような気がしたので、つい」
「いや、それはっ」

それは凄い。が、いささかティガーくんがかわいそうになってきたから、顔を出してあげることにした。


「どーもどーも、お久しぶり〜。ちなみにティガーくんはお客様ですよ?」

ほくろクンも2号も、一瞬フリーズした。

「うそっ、ゆずっちじゃないすか! いつの間に日本に帰って来てたの!?」
「高3の秋ぐらいだね。いやぁ、でも4年ぶりになるのかー。懐かし〜」
「そうですね。相変わらずで何よりです」
「どーゆー意味かな、ほくろクン?」

でも、2人とも中学生のときとは全然雰囲気が違う。
ほくろクンは相変わらず小さいけれど、男っぽくなったし、2号はイケメソ度がパワーアップしていた。


「お前ら……知り合いなのか?」
ティガーくんはやっと我に返ったようだ。

「まあ、友達? 当時からわたし、青とはよくつるんでたから、何だろう……珍しがられて仲良くなったというか」
「否定はできないっすね」
「右に同じです」

「うわぁ、自分で言ったけど何か複雑。……あ、そういえば2人は何の御用で?」

気付けばもう7時前だ。客はどんどん増えていくのに、当の部屋の主が帰ってこないのはどういうことか。


「えっと、赤司君から、青峰君の入居祝い兼同窓会を開こうという話をもらいまして。あと3人来ますよ」
「げ、キセキの世代全員来んの!?」

「マジか。この時間だとこのまま夜ご飯だよね。そんなに量作れるのかわたし……」
「ああ、多分赤司くんたちが何か買ってきてくれると思います」



すると、ほくろクンが言い終わるか終わらないかのタイミングで、扉が開く音がした。




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