これは、悪夢だ。
最近ずっと同じ夢を見る。
真っ暗な部屋に一人。
辺りを見回すと、遠くに後ろ姿が見える。
長身に短い金色の髪。
羽織っている特徴的なコートは、顔を見なくてもそれが誰なのか教えてくれた。
ラクサスだ。
どうして奴が俺の夢の中に出てくるのか、さっぱり分からない。
そしてさらに分からないのは、俺が奴を追いかけること。
放っておけばいい、そう思うのに身体が勝手に動きだす。
走っても走っても、なかなか縮まらない距離がもどかしい。
もう少し。
もう少しで届くのに。
奴に触れようと必死に伸ばした腕は、掠りそうなところで空を掻いた。
そこでいつも、前のめりでベッドから滑り落ちて目を覚ます。
その腕は夢を物語り、何かを掴もうとするように伸びていた。
暖かいものが頬を伝った気がしたが、知らないフリをした。
「イカレてるぜ」
天井を見上げながら、自分一人だけの部屋でただポツリと呟く。
小さい声は壁にぶつかり、跳ね返らずに吸い込まれて消えた。
ああ、これは悪夢だ。
(そうでなければこんなに胸が苦しい筈がない。)
後書き
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ラクサスが好きだけど気づいてないような、気づきたくないようなガジル君でした。
フェアリーテイルで初の文です^^
自分の文才の無さにがっかり!!
てか、ガジルじゃなくても通るよね…コレ
イカレてるって台詞が無かったら誰だか分からない件。
とりあえず、ガジラク書けて楽しかったとだけ言っておこう!!
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