一通りのことを話したオレはただ、顔を伏せて床を見ていた。 オレからはみんなの表情は見えない。 昴『怖かったんだ…。何もできなかった自分が嫌で、オレがもっと早く気づいてたら司は死ななくて済んだんじゃないかと思ったらっ…。』 謙也「昴…。」 白石「そっか、辛かったなぁ…。今まで、よぉ頑張ったわ。」 ふと、白石の優しい言葉と同時にオレを温かいものが包みこんだ。 それが、抱き締められているのだと気づくには数秒かかった。 昴『白石、オレっ…!』 白石「もう、1人で頑張る必要ないで…。」 小春「せやで!昴にはうちらがおる。」 石田「昴はんは何も悪ない。」 一氏「だいたい、自分が司君止めとったら妹が死んでたかもしれんのやで?」 謙也「昴!もう、抱えこまんといて…!俺等を頼ってや!」 昴『っ…。』 白石達の、優しく温かい言葉に今までためこんでいたものが溢れだした。 気がつけば、涙が止まらなかった―。 ああ、司…。 オレ、四天宝寺に来て、こいつらに出会えて、本当によかった。 ずっと、立ち止まってたらダメだよな。 ありがとう。 今まで、本当に、 ―ありがとう。 ≪ | ≫ [Back] |