昴が部活を休んだ。

なんとなく予想をしていた俺はとりあえず謙也の姿を探した。

しかし、いくら探しても謙也の姿は見当たらない



白石「…謙也はおらへんの?」

石田「今日は休みやで」



謙也まで休んだのか。

不思議と、俺は冷静やった

もしかしたら心の奥底でこうなると思っていたのかもしれへん



ふと、ユウジに視線を向けてみた

少しだけ元気がないように見える

きっと、一番悩んでいるのはユウジやろな




白石「(俺は、どうしたらええんやろ…)」




昴、謙也、ユウジ

3人とも大事な友達で、仲間や。

昴達だけやない。

小春や銀、先輩達。

みんな、俺にとっては大事や。




白石「(…何も失いたくない、そんなのは我儘や)」




昴は大好きやった家族を、兄を亡くした。

そんな大きな傷を、俺は埋めることができるんやろか

無理や。

きっと、また昴を傷つけるだけやんか




白石「(…やっぱり、俺は何もできへん。昴が自分で決めないかぎりは―)」




何もできない。

何もしてあげられへん。



でも、支えることくらいはできるやろか?

昴が自分で決めた時、俺は、あいつを支えてやりたい。

できる限り―。

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