昴『くぅ〜めんどくさい入学式もやっと終わったぜ!』




めんどくさい入学式も終わり、新入生はそれぞれ自分のクラスに入っていた
それにしても、大阪はすごいんだな
入学式で思いっきり馬鹿する奴がたくさんだ

絶頂!とかなんとか連呼する奴もいれば、もうスピードで走り抜けていく奴、校長のものまねで会場に笑いを誘うなど、

とにかく目立つ奴ばかりだった
…オレ、ここでやってけんのかな?

再び不安な衝動に駆られるとほぼ同時、担任らしき教師が入ってきた
適当にあいさつをすませ、今度は生徒の番らしい
ぶっちゃけ言ってめんどくさい

つーわけで、寝る
うん、寝よう



1人、また1人と自己紹介をしていくのを聞きながら、オレは目を閉じ眠りについた





* * *




「…ら、……み、ら…むら!」




ああ、多分、オレのこと呼んでるんだな
自己紹介が始まってからまだそんなにたってないはずだから、オレの番が来たんだ
でも、めんどくさい、眠い

先生悪いね、オレは無視して寝かせてもらうよ





―そう、決めた時だった




   
ベシッ





昴『ゔっ…』

「いつまで寝とんねん!」




誰かにおもいきり叩かれ、仕方なく顔を上げた
すると、そこには1人の男子生徒が立っていて、オレを上から見上げていた
誰だよこいつ…そんなことをぼーっとしながら考えていると、今度は頬を引っ張られる

頬に感じる痛みでやっと頭が覚醒しらしく、軽く抵抗をする




昴『いひゃい、いひゃい。』




あまりの痛さについ、悲鳴のような声をあげてしまった
すると、クラス中がどっと笑いに包まれた

笑いの中、「白石ー痛いってよー!」「知らんわー。寝とった奴が悪いねん」という会話が聞こえてくる
そうか、お前は白石というのか
覚えておけよ!

…いや、とりあえず、はやくその手を離してくれ
冗談抜きで痛いから

すると、思いが通じたのか白石がパッと手を離してくれた
それと同時にオレは白石を睨みつけた




しかし、白石は一切ゆるまず気にした様子もなく「最後やで」と告げてきた
どうやらオレの自己紹介は最後にふっとばされたらしい
いっそのこと忘れてくれればよかったのに…

そう思ったが仕方ない
オレは諦めて立ちあがった




昴『三村昴。神奈川から来ました。まぁ、よろしく』




桜が咲く中、オレ達はここで出会った―。






01.始まりは絶頂
(あ、白石ってよく見たら絶頂!って連呼してた奴じゃねーかΣ)
(ん?なんか言うた?)



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