結局、しばらく考えても解決はできへんかった

本人に聞くにも昴が今どこにおるのかも分からん

そんなふうに4人で考え込んでいると、小春がやってきた




小春「何を考え込んでるん?」

一氏「小春ぅー!」

謙也「昴のことやねんけど…」




謙也が昴の名前を出すと、そういえばというように小春が俺を呼んだ





小春「なんか昴腹痛で早退しよったで」

白石「え、俺なんも聞いとらん」




腹痛?あんなに元気だった昴が?

大丈夫やろか…

そう考え込んでいた矢先、謙也がぽつりと呟いた






謙也「司って、ほんまに昴の従兄やろか?」

白石「は?」




何を言うとるんやろ

昴が従兄や言うとったやん




石田「司?」

一氏「司って、聞いたことあるよーな…あ、花見の時に昴がそれらしいこと呟いとった!」

白石「ほんま?でも昴は従兄言うてたで」





俺は謙也に視線を向けて「どうしてそう思ったん?」と聞く

すると、謙也は少し困ったように答えた




謙也「やって、昴の家はうちの病院よく利用するけど子供は確かタカ兄だけやったはずや」

白石「従兄なんて1人やないやろ?」

小春「おったとしても神奈川やない?」

白石「あ、そやな…」

一氏「司っちゅーのがどこの誰かは知らんけど、関係ありそうやな」

石田「せやなぁ」

小春「ところで、なんでそんなこと考え込んでるん?」

謙也「そら、昴のことが、」

小春「心配やから?」




小春の言葉に俺達は息を飲んだ

確かに、昴の抱え込んでいることを詮索してどうする気やろか

昴のことは心配や

でも、昴は俺達にこんなこと望んでへんと思う




小春「わいが思うには、昴にも相談できない事情があるかめもしれんやろ?やったら、昴が話してくれるのを待つべきやない?」

謙也「確かに…」

一氏「それもそーやな」

小春「昴が話してくれるのを待って、話してくれた時は力になってあげたらええねん。せやろ?」



小春は大人や

ほんまに同い年なんやろか

俺達と違ってちゃんと昴の気持ちが分かっとる

俺達も昴のことを思うなら、黙って見守るべきなんやな、きっと




白石「小春の言う通りやな。」




結局、俺達は昴が話してくれるのを待つことにした

それが、1ヵ月先だろうと、1年先だろうと関係あらへん

俺達はいつでも昴の見方や!







12.抱え込む想い

(ところで昼休み終わるで?)
(お昼食べてへんわΣ)




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