昴『最近、浪速のスピードスター君に殺意が芽生える』

謙也「なんでやねんΣ」

昴『冗談。ごめん、嘘だから』




持久走やっと終わったぁー!!
グランド15周とかまじない!
景色変わらないからつまんねーんだよ




白石「それにしても、謙也はほんまに早いなぁ」

石田「一番やったで」

謙也「当たり前や!浪速のスピードスターがスピード勝負で負けられんへんちゅうー話や!」

昴『スピード出し過ぎて転んでたけどなぁー』

謙也「そこは普通スルーしてくれんのが優しさっちゅーもんやろΣ」



そんなの知らねーし
それより、めんどくさい持久走終わったしお昼お昼!




昴『腹減った!早く飯食いに行こうぜ!』

白石「ちょ、分かったから引っ張んなやΣ」

謙也「おー2人ともまたなー」

石田「昴はん、午後の授業寝たらあかんで」

昴『…頑張ります』




他愛のない会話を終え、謙也達と別れたオレ達
すぐに更衣室で着替えをすませ1組にすべりこんだ
持久走のあとってどうしてこんなにもお腹がすくのだろうか
不思議で不思議で仕方がない



まぁ、とにかく、これでやっとお昼にありつける
そう思いながら鞄をあさって弁当を取り出す
すると、それとほぼ同時に白石も弁当を持ってオレの席にやってきた

2人で手を合わせていただきますと言うとすぐに食べ始める
今日のおかずは卵焼きとかまぁいろいろ
それにおにぎり2つ
中身はシーチキンと梅干

ぶっちゃけおにぎりの中身はその日の気分だ




白石「昴の弁当はいつ見てもおいしそうやなぁ。叔母さんが作ってるんか?」

昴『いや、自分で作ってる』

白石「これ、全部昴が作ったんか!?」

昴『まあなー。叔父さんも叔母さんも朝早いからさ。居候させてもらってるお礼に家事は結構やってんだ。料理も得意だぜ!』




白石からへーという感心したような返事が帰って来た
オレの叔父さんは消防士やってて午前当番のため、朝はほとんどいない
叔母さんも仕事の都合上朝早く出るためお弁当を作っている暇がないのだ
オレの従兄も今年から高校1年生でお弁当が必要だったため、世話になるだけなのは嫌なんでと弁当作りの役を買って出た
ちなみに、従兄は中学3年間お昼は毎日購買のパンだったらしい




昴『あ、次の授業なんだったけ?』

白石「LHRや」

昴『ああ、なんか委員会決めるとか言ってたな』

白石「何にするん?」

昴『楽なやつ』

白石「ないと思うで」

昴『まじ?』




そんなことを話あっていると、すぐにお昼休みは終わってしまった
チャイムが鳴るとすぐに担任がやってきて委員会を黒板に書いていく
そして、やりたい委員会に手をあげろと言われ少しずつ委員会が決まっていった
白石は保健委員に手をあげた
最初は驚いたもののあとで聞くと親が薬剤師をやっているそうだ
なるほど、なんか納得




担任「おーい昴、お前まだ決まってへんぞー?」




おっとそうだったオレも決めないと
あと残っているのは何だろうかと黒板に目を向けた
残っているのは2つ
図書委員会と、…オモシロ探索委員会?

待てよ。なんだそのオモシロ探索委員会って
これだけは遠慮したいな
なら、オレの選択権は1つしかない




昴『じゃー図書委員会で』

担任「じゃ、休みの内田がオモシロ探索委員会やな」




内田、お前の犠牲は無駄にしないぜ!

…やばい。まじでオレのキャラ壊れてきたかも

大阪恐るべし







05.ある日の授業
(なぁ、オモシロ探索委員会って何?)
(おもしろいことを探索する委員会)
(それ、必要なんか?)



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