謙也「負けた!悔しいわぁー」

白石「謙也もまだまだやな!」

昴『でもそこらへんの奴よりは断然強かったぜ?』




簡単に打ちあった結果、謙也には勝ち、白石には負けてしまった
とりあえず、分かったこと
白石は基本に忠実な完璧テニス、謙也はスピード重視のテニススタイルのようだ


それにしても、正直言って白石に負けたのは悔しいな
まぁ、オレもまだまだ強くなれるってことか

これからテニス部に入るのが楽しみだ

あ、そういや掛け持ちするつもりだったんだ
もう1つは何にすっかな


そう思いながらタオルで汗を拭く
すると、突然周りから歓声が聞こえた

なんだろうかと思い顔を上げると、コートに人だかりができていた




白石「なんや?」

謙也「あっちのコートは確か…あ、分かったわ」

昴『なんかあったのか?』

謙也「行った方が早いっちゅー話や」




謙也が白石とオレの背中を押したので仕方なくコートに向かう
人混みをかきわけなんとか一番前に出た
そこで見たのは、坊主頭とコートに突っ立ったまま動けずにいるらしい1年生




昴『誰だ?あいつ』

謙也「石田銀。俺と同じクラスやねんけど、スポーツ特待生らしいで?」

白石「ああ、あいつが噂の特待生やったんか」

昴『へー…すげーなぁ』




オレが感心していると、石田銀がコートから出る
それと同時に謙也が声をかけた




謙也「銀!銀!」

石田「謙也やないか。どうしたん?」

謙也「こいつら紹介しよかと思ってな!白石と昴や!えーと…自分等何組やったっけ?」

白石「よろしゅう!」

昴『銀だったな?よろしく。謙也、オレ達は1組だ』

謙也「はじめて知ったわ」

白石「言ってへんかったしな。銀達は何組なんや?」

石田「3組だ」

昴『なんだ、結構近いな。んじゃ、これから仲良くしよーぜ!』



少しずつ、周りが騒がしくなってきた―。





03.スピードスターと特待生
(謙也達はテニス部だけか?)
(当たり前やん。…自分俺のこと陸上部やと思ったんやろ)
(だって浪速のスピードスターって言ったじゃねーか)




- 8 -


|
[Back]






人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -