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2015 / 03 / 10 ゆみちゃんの悲しい夢


囁かれた言葉で目覚めた春が始まってばかりの朝。この頃、浅い夢ばかり見る。思い出せるのは黒い影と優しい声。聞き覚えがないけれどなんだか懐かしい柔らかい声。私はこの黒い影が出てくる夢を見るために夜を待つようになった。暗く悲しい夜がこんなにも心地よいものだとは思わなかった。少し硬いベッド、沈まない体、私はただ静かに息をした。真っ暗な部屋がブラックホールの中のように感じられる。このまま、暗闇があの夢の影をつれてきて私をどこかへつれていってくれたらよいのにと思う。



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