私はリサイクルショップにいました。馴染みのある場所ではなく行ったことのない記憶にないリサイクルショップでした。私は適当に中を歩いていました。床がコンクリートだったということと店内が曇りの日のような明るさでした。
どれぐらいか店の中を見回っていると猫を見つけました。何匹いたかしっかりは覚えていないけれど3、4匹は確実にいたと思います。その中でも一匹だけ不思議な動きをする猫がいました。可愛く鳴くけれど顔をあげず床を這うように歩くのです。鳴き声を聞かなければ猫だと気づかなかったかもしれません。少し前にも書きましたが動きがおかしいのです。妙な動きをするのに不気味さはなく逆に愛らしさがありました。そしてその猫を眺めていると店長らしき人が現れて言うんです
「あの猫な、今朝貰い手が見つかったんだがその貰い手が誤って落としてしまってあんな風になってしまったんだ。人懐っこくて可愛いやつなんだけどな」と悲しそうな顔をした。
私がその時、店長に返事を返したのか覚えていない。動きの可笑しい猫は私が近づくてコンクリートに体をすりつけて甘えるような素振りを見せてそれがとても寂しそうで悲しそうで心が痛くなりました。猫と戯れながらふと思ったのは「リサイクルショップのはずなのにどうして店内に猫がいるんだろう」ということでした。
普通なら写真を撮って「里親募集しています」とポスターを貼っておきそうだけど。

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