第一に、仲間との絆。それから、その大切さ。真っ直ぐな勇気。未来を切り開く強さ。無条件に背中を預けられることの心地好さも。あとは、…この想いも含めるべきか。他にも、沢山。

「…多すぎるな」

何を数えているのかというと、俺がこれまで円堂に貰ったものの数だ。既に両手で足りなくなりつつある。──今まで、とても返し切れない程に、俺は円堂から沢山のものを貰ってきた。その度に降り積もっていく俺の想いはきっと自分の身の丈を越しているだろう。溢れたそれがどうか円堂に伝わらないことを願った。困らせるだけの感情なら、言わなくて良い。知られないままで良い。俺と円堂の道は交わらない筈だった。それが、今、サッカーで繋がっている。それだけで十分すぎるだろう。俺の肩に頭を預け暢気に夢を見ている円堂の頭を撫でてみた。ふわふわとした手触りの猫っ毛が、何だか妙に円堂らしく感じる。

「未来はきっと、違うだろうが」

別々の、決して交わらない道を歩いて行くのだろう、けど。一つだけ我儘を言えば、円堂が死ぬ1日前に死なせてほしい。それだけで良い。

「円堂」

もしも次の人生というものがあるとしたなら、その時は。俺はお前の一部になって生きたいよ。


13本目の染色体
(君を形作るものになりたい)






また中途半端にイメージソングを持ち出してしまいました。やー、鬼円好きだけど自分で書くのは難しい。…これ…鬼円…なのか?
2011/02/26 23:28




「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -