僕は美しい。所謂美少年だ。最近風に言うなら男の娘。白い肌も、緋色の目も、柔らかな金糸の髪も、パーツのバランスが整った顔立ちも、全てが完成されている。これ以上ない存在。だからこその僕。そう、僕は世界で一番美しい。筈だった。

「照美の肌、白くて綺麗だな。日焼けしない体質なのか?」
「え」

君のその健康的に焼けた肌の方が、君らしいし素敵だよ。

「俺、照美の目好きだ。夕日を集めたみたいな色で、見てて落ち着く」
「う、」

僕の目を覗き込む君の瞳の煌めきにはきっと叶わない。

「髪、触って良いか?へへ、ずっとサラサラで気持ち良さそうだなーって思ってたんだ!」
「〜っ」

良いけれど、君のふわふわなチョコレート色にも触れさせてほしいな。

「照美の表情、前よりずっと生き生きしてる。特に笑顔とかすっげー優しい感じしてさ、見るとなんか得した気分になれるんだぜ?」
「…あ」

そんなの。君のその笑顔の方が、絶対に。絶対に。…良いに決まってるよ、円堂くん。

僕は美しい。でも、円堂くんはもっと美しいことに気付いた。見た目じゃなくて、見えないところが。だから全てが輝いて見える。きっと円堂くんの内側にはいっぱいに光が詰まってるんだ。そうに違いない。外側が最高に美しい僕と、内側が最高に美しい君。僕たちは二人でいるのが一番丁度良くて、一番お似合いなんだよ。なんて、円堂くんが聞いたら「勝手に決め付けんなよ!」って怒っちゃうかな。


臆病を孕む
(しかし想わずにいれない)






照円可愛いよ照円。この二人に関してはいつかしっかりがっつりねっとり書いてみたい。照美の内面に土足で踏み込んでは癒す円堂さんまじ円堂さん。
2011/02/15 23:46




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