成り代わり | ナノ

初音ミクオ成り代わり日米英仏


仏視点。

菊が世界会議を休んだ。という事で、何故か俺はアーサーに連れられて、菊の家の前にいます。そして何故かアルフレッドが俺の真横で叫んでます。うるさいです。誰かこの子止めて切実に!

「で、さっさとチャイム押したらどう?アーサー」
「ううううるっせえな!分かってんだよ!押すぞ!」
「君、さっきからそればっかりで全然押してないじゃないか!俺が代わりに押してあげるよ!」
「ばっ、ちょっ!」

待て、とアーサーが叫ぶと同時にアルはチャイムを壊さんばかりの勢いで押した。いや、壊さんばかりって言うか、壊れた。え?なにあれ、凹んでるんだけどどういう事!?お兄さんたまにお前が怖くなっちゃうよアル!

「…菊、怒らなきゃいいけど…」

呟いた言葉は誰にも拾われず、そのまま消えて行った。しばらく待つと、「少々お待ちください」と心地いいバリトンボイスが聞こえ、思わず固まった。
あれ?菊の家に、男住んでたっけ。アーサーたちもそう思ったようで、目を開いて固まっていた。

「どちら様でしょう」

出てきたのは、美少年。青緑色の髪に、髪と同じ色をした瞳。身長は175センチ以上はあるだろう。少年は俺たちが何も言わないことを不思議に思ったのか、「?」と首を傾げた。慌てて俺が、「菊、いるかな?」と言うと、「ああ、マスターのお知り合いですか。上がってください。」と爽やかな笑みを此方に向けた。お兄さんもうお腹いっぱい。

「マスターはいらっしゃいますが、今、腰を痛めていまして。今日は無理矢理休ませました。ご迷惑をかけ、誠に申し訳ありません」

申し訳なさそうに頭を下げられ、俺たちは焦った。いやだって、なんか、逆にこっちが申し訳なくなるって言うか…。取りあえず菊にあってもいいかな? 少年は、少し考えてから頷いた。


お茶をお持ちしますので、少し待っていてくださいね。
少年が部屋を出ていく。アーサーとアル、気持ち悪いくらい静かなんだけど…。不審に思い二人を盗み見すると、あらら、顔真っ赤。菊は「惚れましたか?でも駄目ですよ、名前さんは私のですから」なんてことを言っている。ていうか、へえ、あの子名前って言うんだ。今度お茶にでも誘ってみようかな。

そんな事を思いながら、後ろで騒ぎ出した二人を宥めるために、今から全力を尽くすのだった。



菊さんはただの腰痛でありミクオ成主×菊じゃありませんからね!!

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