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貴女みたいに笑えたらって。知ってる?貴女の笑顔は私の憧れ

姫兎の笑顔はとっても綺麗で素敵。優しくて、なんだか安心できる。同じ女の子なのに、不思議。
普段は無口で無愛想な遊星も、姫兎の笑顔を見ればふんわり笑う。アキさんもあんな苦しそうにしてたのに、姫兎の側にいれば凄く落ち着いて嬉しそう。ジャックだって、誰にも心を開かないように見えて姫兎の前ではとっても素直に見える。

「龍可?」
「!」

気が付けば姫兎が私の顔を覗き込んできていた。身長差があるから、姫兎は私に合わせて膝を折って話しかけて来てくれる。

「…あのね、姫兎」
「なあに?」
「どうしたら、姫兎みたいになれる…?」

姫兎のような、人を笑顔に出来る笑顔が欲しい。そんな素敵な女性になりたい。
私がそう問い掛ければ、姫兎は不思議そうにキョトンとした表情になった。そして柔らかく微笑むと、私の頭を優しく撫でた。

「何言ってるの、龍可は私にならなくていいのよ?私は私、龍可は龍可!龍可はそのままでも十分可愛くて素敵よ、だからそれでいいのよ。ほら、笑って!」
「え…?」
「そんな不安そうな顔してたら折角の可愛い顔が台なしよ、ねっ!」

姫兎が笑顔になった。
不思議。その笑顔を見たら、自然と優しい気持ちになれる。なんだかとっても安心して、不安なんかどっか行っちゃった。

「ほら、可愛いっ」

姫兎はまるで太陽。
みんなも私も、その太陽を喜ぶ小さな月なのかもしれない。
でも私は、いつか太陽になりたい。姫兎みたいに優しくて、綺麗で素敵な温かい太陽。仲間も精霊も包み込めるような…。姫兎のことだって、守れる、そんな太陽に。

でも今だけは、この太陽を見ていたいな。

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