榊柊小説 | ナノ



汗の香りと(ロゼ/裏)



何十分過ぎたのだろうか。
高鳴る鼓動と、焦らす感覚。
息を吐く度に吸う事が苦しくなって、伸ばした爪先は何かを訴える。床を掴むように耐えて、先の事ばなり考えるようになる。
喘ぎ声の変わりに似た甘い息ばかり零して、ただ先生と繰り返す。
「無理を…してないか?」
優しく声をかける先生に身を委ねて、必死に首を横に振る。此処でやめないで、ちゃんと最後まで。ただ言葉をするには大きすぎる快楽が襲い来る。
別に初めての事でないがかなり久しくやる行為の為、どこかもどかしい感覚が苦しい。
「…、あ、…っ…」
私の内側を削るように奥へ奥へと。
すると、徐々にふわりと上へと上がる感覚が襲い、思わず息を止めた。

また少しずつ彼の虜になっていく。




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