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腐女子と後日談




※会話文オンリー
※スペシャルCDネタバレ注意








キーンコーンカーンコーン



───朝、教室にて。


「私の機嫌はすこぶる悪いのだよ…」

「え、何があったの名前」

「知らないのだよ。オレに訊くな。そして苗字真似をするな」

「私、怒ってるのさ」

「は?何で?」

「二人とも、昨日は練習試合お疲れ様。私観てたんだ、二人の試合。大活躍だったよね」

「マジかよ! オレ、気付かなかった…」

「ちょっとした変装してたからね」

「…そういや、名前くらいの身長で青い帽子被ってる奴いたわ」

「あ、うん…それ私だ。(やっぱりバレてたか…。) で、本題なんだけど…緑間くんの態度…何あれ!? 高尾くんに近寄るななんて!! 高尾くんは黒子くんと二人でご飯なんか行っちゃって…浮気だよ!? まあ、緑間くんの話してる辺りを見ると高尾くんの方が罪は軽いけどね!」

「(ツッコミどころが多すぎて訳解んねぇ。) あれ、何で名前が黒子の名前知ってんの?」

「会話を取りこぼし無く聞いてたから。素直にお礼を言ってる緑間くんは可愛かった!」

「なっ!?」

(真ちゃん、照れる前にツッコむべきところあるよな?)

「……おっと、話がずれちゃったよ。二人とも、本命の相手を忘れないで。二人は相棒でラブラブな仲なんだからさ!! 近寄るななんて何があろうが言ってはダメだよ!!」

「(オレの本命は名前なんだけど!) あれは、元はと言えば真ちゃんが…」

「何か文句あるか?」

「へーへー、何もありませんよっ」

「緑間くん、蟹座と蠍座の相性が悪くても、ラッキーアイテムが見つからなくても、高尾くんには側にいてもらわなきゃ!!」

「え…もしかして名前、見てたのかよ?」

「ん? 見てたって何を? 練習試合以外に見るものあった?」

「(ドンピシャすぎて恐い。) 昨日は実際、蟹座と蠍座の相性が悪かった訳。その上、真ちゃんのラッキーアイテム「つぶらな瞳のマスコット」がなかなか良いの見つかんなくってさ…。ゲーセンや中華屋を巡った結果、黒子を見付けて連れていったって感じ」

「ゲーセン!? 中華屋!? 緑間くんと高尾くん二人きりで!!?」

「そ。半径1メートル以上離れて行動、だけどな」

「デートしてたって事!!?」

「おい、苗字。それは断じて違「緑間くんは黒子くんが好きな訳じゃないんだね!? 本命はちゃんと高尾くんだよね!?」話を聞くのだよ!!!」


「つーか、ずっと前から気になってたんだけどさ…」

「何? 高尾くん…」

「名前ってその…男同士の恋愛が好きなんだろ? 何でオレと真ちゃん限定な訳?」

「それはオレも気になる。他の奴で良いだろう。だいたい、オレ達にそういう思考は…」

「私、二人じゃなきゃ嫌なんだ」

「えっ?」「何っ?」

「今までは、アニメとか漫画とか、幅広いジャンルで好きだったけど、今は二人(の関係)しか考えられないの。二人(の関係)が大好きなの。愛してると言っても良い!」

「「……」」

「あれ、二人が仲良いと思ったらテンション上がってきた! にふふ! よーし今日も1日頑張るぞー!」


(名前…愛してるなんて反則だろ!)

(苗字にまた心を締め付けられたのだよ…)









キーンコーンカーンコーン



───1時限目開始。


「あ、ねぇ高尾くん」

「…今度はどうしたんだよ名前」

「もし、おは朝が「今日の蟹座は蠍座とキスすると良い」って言ったら「あああああああああ」

「先生、苗字と高尾が煩いです」




fin.








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