19

「僕だって‥」

総司は言いかけた言葉を、呑み込むように‥途中で止めた。

「僕、はじめ君が好きだよ。」

俺は俯いたままだった顔を上げた。

「泣かないでよ。」

総司は俺の頬を指で撫でた。

「これでも勇気を出したんだけど。」

笑っているが、何だか苦し気な複雑な顔だ。
俺は顔を上げた。

「オレも‥」

目からは、止めどなく涙が流れていた。

「俺も・・あんたが好きだ。」


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