2014/06/13 17:00 


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梓沙と卯花
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「卯花」
「あ?んだよシャワーズ」
「なんだじゃないわよ、服ぐらいちゃんと着なさい。それじゃ上半身裸みたいなものじゃない。」
「チッ…珍しく締めた顔をしてると思ったら」
「面倒臭いからやだ、なんていうのはもう無しよ?今回はほら、羽織るだけのパーカー買ってきたんだから…」
「…つーか、着るのが面倒だから着ないっつーの?あれ、実は適当に言ったんだよな。取り合えずの言い訳がそうだったってだけで。いやまあ一因にはそれもないこたあ無いんだけどよ。すぐ破れるから勿体ねーんだよなあ」
「……。」
「すぐズタズタになるぜ、オレ。どうせぼろ雑巾になる運命なら長く使ってもらえるヤツの所に行ってもらったほうがいいだろ」
「卯花、貴方…どんな生活してるの?」
「どーでもいいだろ。破けるもんは破けんだから」
「良くないわよ」
「肌にまとわる感じが嫌で自分で破り捨てちゃったりするし」
「まちなさい。それは初耳よ」
「ちょっとだけな。たまーに」
「ちょっとだけでもたまにでもそれはあり得ないことなのよ……まったく、それじゃあいつまで経っても女の子らしくなれないわよ?」
「っせーな。別に男に見られようが女に見られようがどうでも良いだろ」
「え?」
「あ?」
「でも、あれっ?貴方、胸…の大きさを気にして…」
「あれは別にそういうことじゃねえよ。オレはこんな性格だし、仕草もまあみてくれ相応だし、胸が…控え目のは事実だし。ンでそれを変えようともしてないんだから、間違われたってしかたねえなとは思ってる」
「…じゃあなんで貧乳って言葉には反応するの?」
「男として思われてるうちは別にそんな話でないだろ。オレがつい手を出しちゃうのは、俺が女だってわかってる相手が言うって事でよ」
「ふーん…ちょっとよく分かんないわ。」
「分かりやすくいうと、¨バカにすんな¨とか¨舐めてんじゃねーぞ¨とかそんな感じ?」
「んん…なるほど…」
「だからさあ、俺寿々さんみたいな人苦手なんだよなあー」
「初対面が¨あら可愛いちっぱいじゃない!育てる男はしあわせねー、感度も悪くなさそうだし¨でしたものね」
「オレが思わず聞き返したら¨えっ、私が育ててもいいんですの?¨って。ちげーよ。そうじゃねえ」

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マリアと寿々利
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--ピンポーン--

「はーいいらっしゃいま…寿々利?」
「まーりあっ!いひひ、来ちゃった」
「来ちゃったじゃないよ。お前の家からここまでどれだけ離れてると思うんだい」
「4時間飛べば着けるような距離ってご近所じゃない?うのちゃんなら全力で走れば二時間足らずで着けると思うけどなあ」
「加速もちが全力疾走フルで走り続けて二時間もかかるんだな?」
「まあ大したことないない。っていうかあ、知己の友がやってきたのにようこその一言もないのかなあーすずたん悲しいなあー」
「そういう過度なスキンシップはいいから風呂行きな。大方滅茶苦茶な速度で走ってきたんだろ、ゴミやほこりがすごいじゃないか」
「えっ!?あっ…ヒエエエエエマリアふろっ!風呂貸して!」
「だから行ってこいと言ってるだろ。ついでにその冷えきった体も暖めてくるといいさ」



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