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008






「すーちゃんすーちゃん」

「どったの?」

「すーちゃんは、今吉先輩のこと好きじゃないの?」

「恋愛感情はないよ、先輩として好き」

「はあ?あの人、妖怪だろ」

「青峰くんいつか先輩に呪われそうだね」



桐皇近くのマジバにて。

制服姿の私と桃井ちゃんと青峰くんの3人で席に座っていた。
私だけ制服違うから浮くなあ、ここ桐皇生多いし。




平日に呼び出されて、何かと思ったらこれか。




「でもお前痕つけられたんだろ」

「いや、歯形なんだけど」

「痕は痕だろ」



キスマーク。



いや、だからキスじゃないし。
確かにキスの格言は考えたけどあれ歯形なんだけど。


夕方とは言え、まだ明るい中場所を選ばずにそう言う生々しい会話は避けたいんだけど。

そんな女心…じゃないな、常識は男子高校生には通じないか。



「今吉さんは好きだろ、お前のこと」

「違うし。そんな感情ないって言われたし、真顔で」

「えー!」

「桃井ちゃん、私と今吉先輩の関係を求めるのは私とキセキの誰かが付き合う並みにありえないよ」



キセキにオカンと呼ばれるこの違和感のない感じ。
でっかい子どもがいっぱいだわ。

そんな大きな子どもと恋愛するのは無理だなあ。




「えー…大ちゃんは?」

「友だち」

「つーか、栖条はオカンだろ」

「おかんでーす」




今吉先輩と私は、仲の良い先輩と後輩であって。

恋愛に発展することはない。





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