「よっ!恭弥」
「………」バタン
「えっ?ちょっ…開けろって!!」
ドアを閉め、コンマ一秒の早さで鍵とチェーンをかける。外から聞こえる外人の叫びは取り敢えず無視。
鳴り続けるインターホンも気にせず武が待つ部屋に戻る。
「大丈夫?誰か来てんじゃねーの?」
「ただのセールスだよ」
僕と彼の時間を邪魔する奴は排除する。咬み殺さなかっただけでも感謝してほしい。
「そっか」
武が納得したように頷いた。相変わらずインターホンは鳴り続けているが、全く気にならないらしい。
インターホンの電源を切ろうかと思い始めた頃、唐突に音が止んだ。
その代わりに僕の携帯の着メロが鳴り響く。あの男からのメールだろう。
取り敢えずそれも無視し、テーブルの上にある武が持ってきた寿司をつまむ。
彼が持ってくる寿司はやはりおいしい。
「うまい?」
「悪くはないよ」
「よかった!それ俺も手伝ったんだ」
「ふぅん……」
彼の大きい手が、こんな繊細なものをうみだすことに軽く感動を覚える。案外手先は器用なのだろう。
「雲雀はなんのネタが好き?俺今度それつくってくるよ」
「君がつくったものなら何でもいいよ」
嫌いなネタはないし、彼の寿司は美味しいから問題はないだろう。
「!…………」
「……………?」
しかし、いつまでたっても返答がない。不思議に思い武のほうを見てみると、彼は真っ赤になったまま固まっていた。
「……それは、反則だと思います…」
真っ赤になった彼の口から紡ぎ出されたのはそんな一言。
「………」
そんな大それたことを言ったつもりはないけど…まぁ、取り敢えず。
「またつくってよ」
「…分かり、ました…」
「何で敬語なの?」
「っ……うまいの、つくってくるから…」
「!……そう、」
あれだけで真っ赤になった彼。楽しみにしてるよ、なんていえばどんな顔をするだろう?
その言葉を口にするまであと一秒。彼の顔を想像して、僕は小さく笑みを浮かべた。
◇ ◇ ◇
ちなみに…
「来ねぇ…」
「来ませんね…ボス」
ディーノは絶賛待たされ中(リボーンから雲雀とバトルしろと言われた)。
そしていつになってもこない雲雀さま(笑)
*END*
________________ヒバ山ありがとうございました^^ヒバ山もぐもぐ(^q^)
こちらこそよろしく(*^_^*)
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