「…やっぱ駄目だったかあ…」

武はちぇ、と舌打ちを打つと、大の字で畳の上に寝転んだ。


「俺を好きにしていいぜ…妖怪」


「ふん、僕の名は雲雀だ。もう策が尽きたのかい?遊んであげるよ」


雲雀は武の腰に乗ると、自信の上着で腕を縛ろうとした。


―――が、

武の肌を軽くさすっただけでやめた。


「…ハハ!!俺は武、よろしくな。」

「はっ…もうすぐ死ぬくせに」


そう言いつつも、二人は微笑していた。



「いくよ」

宿主…雲雀がそう言った刹那――




山本の視界が雲雀で埋められた。




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