「…やっぱ駄目だったかあ…」
武はちぇ、と舌打ちを打つと、大の字で畳の上に寝転んだ。
「俺を好きにしていいぜ…妖怪」
「ふん、僕の名は雲雀だ。もう策が尽きたのかい?遊んであげるよ」
雲雀は武の腰に乗ると、自信の上着で腕を縛ろうとした。
―――が、
武の肌を軽くさすっただけでやめた。
「…ハハ!!俺は武、よろしくな。」
「はっ…もうすぐ死ぬくせに」
そう言いつつも、二人は微笑していた。
「いくよ」
宿主…雲雀がそう言った刹那――
山本の視界が雲雀で埋められた。
- 77 -
≪
≫
back
Top
「#ファンタジー」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -