「そう…もう終わったことなんだ」

教室を出てすぐ、山本はどこにともなく呟いた。


いつまでも引きずる自分に腹が立つ。


何度忘れようと思っても、あの瞬間は鮮明に思い出してしまう。


思いとは裏腹に、唇に向かう右手。


あの感触が、鮮やかに蘇る。

「マシュマロ…いや、プリン…」

卑しいことをぶつぶつ呟きながら


気付けばある場所に辿り着いていた。


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