武を見下ろす宿主。


錯覚だろうか。瞳が涙に歪んで見えた。


「…ッ!」

胸ぐらを掴まれ、部屋の中に引きずり込まれる。


「い゙っ…!!」

ダンッ、と畳に身体を叩きつけられた。


改めて知る部屋の惨状。


噎せ返る程の血の臭いに、武は顔を歪める。

ふと、宿主と目が合った。


―――喰われる…!!―――


武は直感的に目を瞑った。


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