「ん……」
自室で眠っていた雲雀恭弥は、ふと目を覚ました。
「眠…ふあぁ…」
伸びをしながら大あくび。猫のようだ。
この日ボンゴレアジトは、ボスの提案による、月に三回の全戦力定休日だった。
誰もが自分の時間に没頭し、疲れを癒す日であった。
「……遅い」
苛立ちながらも、雲雀は部屋の窓縁に手を掛けた。
(雨…か……)
先程感じた悪寒はこのせいか…。
(僕の忠告を無視して出掛けるからだ)
ざまあみろ、と思う気持ちと共に、まだ焦る気持ちがあった。
でも、心配なんて性に合わないから
今頃どこかで雨宿りでもしているんだろうと、勝手に思い込む事にした。
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