あのときからずっと、俺は応接室の中に入れずにいる。


「いつ行くのか」。


それだけでも聞きたいのだが、思うように足が動かない。

臆病な俺は、今日も窓から見守るだけで、中に入ろうとはしなかった。


俺は、何も言わずに廊下を立ち去った。


パタパタパタ…


「……」

山本が去ると同時に、雲雀の瞼が開く。


「…馬鹿」


そう言って天井を睨むと、また眠りについてしまった。


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