「…」

しばらくの沈黙。


山本は、何を言うべきか分からなくなっていた。


山本が帰ろうと立ち上がったそのとき、


「卒業じゃないよ」

小さく、雲雀が呟いた。



今考えると


雲雀はまた会えると言うつもりだったのかもしれない。


雲雀なりの、慰めだったのかもしれない。


だが


そのときの山本には通じなかった。



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