――昨日――
「えっ…転校!?」
山本は、口に挟んでいたストローをうっかり落とした。
びしゃ、とパックから牛乳が零れる。
「うっわ…悪ぃ!!」
応接室に常備してあるティッシュ箱から数枚取りだし、牛乳臭い木目タイルを拭く。
「ほ…本当に…?」
「……」
雲雀は黙って山本を睨み付ける。
山本は雲雀の顔をちら、と見る。
「僕が嘘をつくようにみえる?」と問われているような顔だった。
「そ、そうだよな…!!」
山本は意識して笑顔をつくる。
目が笑ってなかった気がするが。
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