「委員長!!今回の調査書の件ですが…」
「……!」
入ってきたのは、副委員長の草壁哲也。
「…はあ…そこに置いといて」
見当違いだったのか、雲雀はがくりと肩を落とした。
イライラと親指の爪をかじる。
「…忌々しい…」
誰に向けてなのか、小さく不満を言うと、また窓の外に身体を向け直した。
「委員長」
草壁に呼ばれたが、無視をした。
別に草壁に否はない。ただ書類を渡しに来ただけなのだから。
だが、もう少し空気を読まないのが悪い、と適当な理屈をつけて愚痴を溢した。
そうしなければ、無関係な彼を殴ってしまいそうだったから。
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