沈黙の後、雲雀がすくっ、と立った。

「じゃあ、渡して貰おうかな。」

カチャ…

着物の懐から、一つの拳銃を取り出す。

「銃は最後まで嫌いだったよ」

「え…?」

草壁が心中を察し、顔を強張らせた。

「恭さん…ちょっと待っ…」

「無理だよ。これ以上待てない」

ガチャン、というセット音が響く。

「早くあいつに…武に…会いたいんだ」

「恭さん…ッ!」


雲雀が銃の留め金を外し、己の胸に当てる。

「じゃあね…哲」

「恭さ…ッ」



ドオォン!



一発の銃声が…………響いた。



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