「5月5日…貴方の誕生日ですよ恭さん」


花束には、白い紙に『誕生日おめでとう、雲雀!』と書かれていた。

束の中には、バイオレットと青のバラと、桜の花弁入りの香水が入っている。

「ボンゴレ曰く、12時丁度に渡して貴方を喜ばすんだって張り切っていたようですよ。」


雲雀は目を伏せ、俯いた。

「馬鹿…」

「それから、彼が死後も両手に握り締めていたものが二つ…」

草壁が取り出したのは、小さな箱と小さな機械だった。

小さな箱の中身は、紫と青の石の付いたペアリングだった。

「山本武は…帰ったら貴方にプロポーズする気だったのですね…」

「……馬鹿だね…生きてなきゃ意味ない…そんなの…」

「……はい」

目を伏せる草壁と、涙を流す雲雀。


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